都市10月号に関山恵一氏(春野)と山中多美子氏(晨.円座)が、感想をお寄せくださっています。
2020/10/25
「都市」十月号主宰作品を読む 関山恵一(春野・三田丘の会) 草涼しむすびの海苔の匂ひたち 「草涼し」の季語によって真夏の暑さを避けて野原の木陰で昼食のおにぎりを食べている姿が浮かぶ。今年の暑さは「命にかかわる」と言われるほどの暑さが続き、高原に吹くやや涼しい風...
「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。
「都市」十月号主宰作品を読む 関山恵一(春野・三田丘の会) 草涼しむすびの海苔の匂ひたち 「草涼し」の季語によって真夏の暑さを避けて野原の木陰で昼食のおにぎりを食べている姿が浮かぶ。今年の暑さは「命にかかわる」と言われるほどの暑さが続き、高原に吹くやや涼しい風...
中西夕紀第4句集『くれなゐ』一句鑑賞 森有也 ばらばらにゐてみんなゐる大花野 中西夕紀 都市のみんなが待ち望んでいた中西夕紀主宰の第4句集が出た。句集『くれなゐ』を頂いた時、その深みのある「くれなゐ」色の帯封に掲句を見つけて、たちまちあの高峰高原の花野が思い出された。 句集「あとがき」にもある...
文字色 「都市」四月号 主宰句鑑賞 関山恵一(春野同人) 鯛焼に唇焼いて六区街年末の風物詩浅草の「羽子板市」を訪れたのであろう。人で賑わう六区を歩き小腹の空いた作者、鯛焼の香に誘われ購入し、ぱくりと嚙んだ鯛焼の熱さに唇を焼いてしまった。それもご愛敬、歴史ある下町の年末風景に詩心が広がったに違いない。さりげなく「唇焼いて」の措辞が広がってゆく。 ...
中西夕紀作品「都市」八月号より 関山恵一(春野同人) 秋江の船を消したる煙かな 「秋江」をどのように解釈したら良いか迷いましたが、そのまま秋の湾と思いました。「煙」も霧と解釈しました。晴れわたった秋の一湾をゆく白い船を眺めてロマンに浸っていた作者、出始めた秋特有の霧に白い船もあっという間に消えてしまった。広がる夢を一...
中西夕紀の句鑑賞 「都市」六月号より 関山恵一(春野・丘の風 所属) 涅槃図の中に潜める絵師の顔 ほとんどの寺院に掲げられている涅槃...