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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

好奇心旺盛な心さん!今回は能のワークッショップに参加されました!

Posted by レオフェイ on   0  0

狐

能楽体験記
                栗山 心



能すみし面の衰へ暮の秋  高浜 虚子

チチポポと鼓打たうよ花月夜 松本 たかし

永き日の「羽衣」舞いおさめける 桂 信子



などの句に出会った時感じた、居心地の悪さ。
何故なら、能というものを全く知らないから、
理解出来ないのです。
自分の知識がないから、正しい鑑賞が出来ないのが
悔しい思っていた時、地元の若手能楽師さんたちが、
「能楽連続体験講座」というのを開くことを知りました。

ワークショップ、と銘打っているだけあって、
まずは能の歴史をさらりと勉強した後は、実際に、
謡や舞を体験し、能管や小鼓の体験も。

優雅な見た目とは裏腹に、まるでスクワットのような
体勢で行う舞や、腹式呼吸の謡、まったく音が出ず、
最後には息を吐きすぎて目が回った能管。
楽しげにやっている小学生を横目に、頭も体も固い
大人たちはあたふた。

松本たかしの句の「チチポポ」が、擬音ではなく、
小鼓の音色を表している、と知った時の驚きは、
かなりのものでした。

ちなみに、ド素人でも、なんとなく様になりそうに
思えるのが、小鼓。「イヨ~」「ハァ~」などと
声を出すのも気持ちの良いものです。

先日の体験講座では、能楽堂の舞台に上がる、という
経験もしました。
白足袋を履いて橋掛りをソロリソロリと歩くと、
背筋の伸びる心地よい緊張感がありました。

二回目の講座の最終回は、矢来能楽堂において、
能「熊野」の見学でした。
花見の牛車が、簡素な竹細工のアーチ状のものであったり、
お面を被っている人といない人が同じ空間にいたり、
長旅をその辺を一周りすることで表したりと、
最初は能の約束事に戸惑う点も多かったのですが、
いつしか、熊野の悲しみに同調している自分がいました。

俳句と能の共通点について虚子は、
「写生に遠いやうで能も狂言も写生です。写生の極意です。」
と、言っています。(『俳句への道』)

極限まで余分なものを削ぎ落とした能と、短い詩形ゆえに、
簡潔に言わざるを得ず、鑑賞を相手の想像力に委ねる
俳句とは、確かに良く似ているかもしれません。


(参考図書 角川学芸出版「高浜虚子の世界」)

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