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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

我らが編集長の登場です!!

Posted by レオフェイ on   0  0

         「都市」の俳句鑑賞(10)

                             永井 詩


    鷹鳩と化す継ぎはぎのアスファルト

                   本多燐(都市2012.6月号)



「鷹化して鳩と為る」は中国古代の
天文学による七十二候の一つである。

春の穏やかな気配の中では鷹は鳩に変身してしまうという
意味である。

          IMG_9293.jpg


私は以前からこの季語を使いたかったのだが
取り合わせが浮かばない。
古臭くなったり、お伽噺めいてしまう。

燐さんの一見とぼけたような取り合わせを見て、
こう来るのかと感心した。
リアル!面白い!

燐さんの句は「鷹化して鳩と為る」を「鷹鳩と化す」
と短くしたことで古臭さが減り
現代的な下の部分としっかりマッチしている。

この季語は、季語の解釈は分かっても
季語のイメージが今一つはっきりしない。
つまり実感を持てない季語なのである。

このあいまいな季語に具象的な
取り合わせをすることで、この季語を
しっかり捉えて自分のものとしている。

春先は道路工事が多い。
冬場は目立たなかった継ぎはぎが
春の光で浮かび上がってきたのだ。
気が付けば道路は継ぎはぎだらけではないか。
几帳面な日本人らしく正方形だったり、長方形だったり。
そして継ぎ目からはど根性たんぽぽが生えている。


      IMG_9201.jpg


句から明るい日差しが見えてくる。
春の気分を感じ思わず深呼吸をしている作者のウキウキ感が
乗り移ってくる。

ああ、何気ない日常に季節を感じる
詩人の燐さんがつくづくうらやましい。

日頃、感度の悪さを年齢のせいにしている私だが、
前向きに日常生活を生きることで
もっともっと色々とみえてくるのではと
思わせて下さった楽しい俳句だった。

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