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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

山男の岳童さんの自然の中ではぐくまれた感性はさすがです!

Posted by レオフェイ on   0  0

    都市の一句鑑賞(14)

                川合 岳童

   
  人ごみに人と別れて十二月
          
       杉本奈津子(都市2013、12月 中央句会特選句)

雑踏の中で人と別れた、只それだけの事ですが、
下句の「十二月」によって俄に深みのある句となった。

人ごみ、それは悲喜こもごも混沌の世
そのものではなかろうか、
人は出会い又、別れを繰り返す。

十二月は単に一年の締めくくりに止まらず、
来し方を振り返り行く末を想う
季節でもありましょう。

恋人か友人か、懐かしくも束の間の再会、
そして別れ、師走の盛り場で名残を惜しむ暇も無く、
雑踏にのまれて行く人影を追う作者。

そんな場面の、読者に余韻をなげかける
一句である。

    IMG_7497.jpg


また藍句会12月のW特選句も特筆すべきものである。

  雪を置き巨人となりぬ樅大樹

雪を冠した樅の大木を巨人に例えた断定は
説得力がある。

揚句からは、度々スキーで訪れた蔵王の樹氷を
想い画く事が出来ます。

雪をまとった樹々は人や動物に見え、
今にも動き出しそうな自然のオブジェに
感動したものです。

  鴉来てつついておりぬ初氷
            
       IMG_7409.jpg
           
薄氷をつつく鴉、もしかして氷を初めて見た若鳥かも、
その優しく暖かい作者の眼差しが見えて来る。

奈津子さんは、都市においてその作風を
踏襲する実力派、
平明にして深く人の心を打つ作品を
次々と生み出している。

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