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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

古典の勉強会に参加の、たまごさんの一茶の感想文です。

Posted by レオフェイ on   0  0

     小林一茶「つひの栖」

                       小林 たまご


一茶と聞いて、どんな句を思い浮かべるだろうか。

  我と来て遊べや親のない雀      七番日記

  雀の子そこのけそこのけお馬が通る  八番日記


などの句であろう。
これらの句から子供や動物に優しい心素直な俳諧師と思う。

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ところが、こうした句を詠みだすのは五十代の晩期に
なってからである。
六十五才の生涯で2万一千句を詠み、
芭蕉が五十年の生涯で千句
六十七才まで生きた蕪村が二千九百句
と比較して多作なのに驚く。
多作であるゆえに、類想句や先輩、友人の句の
模倣なども見られる。

また、一茶の句は時の政治とか、社会事象に心を
動かされ詠んだものも多い。
しかしそんな句のほとんどが句集には載っていない。
作品として残さなかったと見られる。

句の作り方は、身の回りの情景や感じたことをすぐに
五七五に素直に書き留めるやり方のように思える。
当時、一茶のような「不耕の民」は農耕もしない丈で
日陰者として生きたが、若き日から晩年まで一貫して
変わらないのはあらゆる命へのやさしさである。

          IMG_7699.jpg


杖にすがり、よろめきながら生きた一茶の「つひの栖」は
五十才の帰郷の句
 
  是がまあつひの栖か雪五尺    

の文化九年の家ではなく火事で焼け残った土蔵であった。

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