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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

現代俳句勉強会「三橋鷹女」の番外編です。

Posted by レオフェイ on   0  0

   三橋鷹女と「ゆさはり句会」

                        永井 詩
 

「ゆさはり句会」は鷹女が指導した、日鉄鉱業の
職場句会である。
始まりは鷹女の年譜では昭和12年となっているが、
思い違いらしく昭和22年頃のようである。

「ゆさはり」とは、ぶらんこのことである。
参加者は15名~18名位で、月1回開かれていた。


非社交的で厳しいイメージの三橋鷹女であるが、
メンバーの三村氏によると個性に応じて伸ばす
懇切丁寧な指導だったそうである。
定型を守る必要性は常に説かれたこと、
芸術面ではとても厳しかったが、
人間的には実に温かな人であったとのこと。
そして、鷹女もサークルのメンバーとは旅行も楽しんでいる。
              
                         IMG_4965.jpg

後に鷹女が参加した「薔薇」「俳句評論」に
「ゆさはり句会」のメンバーである三村勝郎(同人になっている)、
三村ふく子の名前を見付けて私は嬉しくなった。

「ゆさはり句会」での句は句集の「白骨」にも推敲して
収録されており、しかも有名な句の多くが「ゆさはり句会」の
兼題でつくられたものであることが面白い。

   燕きて夫の句下手知れわたる
   天が下に風船売りとなりにけり
   天道虫天の密書を翅裏に


これらの句は兼題の燕、風船、天道虫で作られているのである。

「都市」でも席題で作句する「藍句会」をやっているが
確かに皆さんが思いがけない発想の句を作りとても楽しい。
鷹女の代表句が兼題で作られたとは、なるほどと思わせられる。

戦前から10数年結社から遠ざかっていた鷹女にとって
「ゆさはり句会」とのかかわりは、作句意欲を
かなり刺激したと思う。
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前書きが長くなったが、私が好きな句は、

  老いながら椿となって踊りけり    「白骨」

である。
この句は「ゆさはり句会」のメンバーや子息とのダンスの
一夜で作られている。

椿とはすごい発想である。椿は落椿となっても妖艶な
花である。くるくると回りながら、老いていく女が、
椿そのものになって踊り続けるという気持ちの高まりが
面白い。

この句を読むと私はなぜか、ディズニーランドの
ホーンテッドマンションのくるくる踊り続ける
亡霊たちを思い出すのである。

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