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こう助さんは、俳句の鑑賞で得ることがあったようです!

2013/ 07/ 10
                 
   私の一句鑑賞    
                 江口 こう助


        
    流れ行く大根の葉の早さかな    高浜 虚子


俳句鑑賞等していなかった私は最近「定本現代俳句」
「基本季語500選」(共に山本健吉著)を入手した。

まず、解説は読まずに気になった句のみをチェックして、
その句だけを読みなおして挙げた句である。

俳句は何かを見た瞬間に写真の様に切り取って、焦点を一点に絞る
これは良い俳句を詠もうとすることではなく、感動・発見・余情・情趣を
感じた時でしか詠めないのではあるまいか。

この句では「大根の葉」しか表現をしていないが、
清らかな小川(昔の用水路かもしれないが)・
水の冷たさ、そして上流で大根を洗っている姿まで感じた。
そして解説を読むとほぼ近いもので安堵した。

モノクロ写真が主流であった時代、
私は自分で現像をして楽しんでいた。


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写真家・木村伊兵衛(人物・生活・芸能を特に好んでいた)が
弟子に教えた一つに「良い写真を撮ろうとしてはいけない。
先ず対象となる人物・情景に惚れこんでから、
その一番美しい瞬間、或いは訴えたい事を感じて切り取る事が
写真家としての役目である」の記事を思い出す。  

俳句も同じであろう。普段からの鍛練と良い句の鑑賞訓練も
しなければならないとなると、俳句とは厳しいものであると感じる。

いくたびも雪の深さをたずねけり

この句は正岡子規が病床の中で起きる事さえ出来ない状況を
知らなければ、正しい鑑賞は出来ないことを知ったのは、
この原稿を依頼された後である。

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来年古希を迎える私には、俳句の上達は無理と思いますが、
この鑑賞文を書くことが何よりも勉強となった事に感謝いたします。
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