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新人で、ダンディな着物姿で楽しませてくださる茂さんの登場です。

2013/ 09/ 02
                 
      句会と歌会、それぞれの楽しみ

                       笹山 茂
 

この夏から「都市」の吟行、句会に三度参加・出席
させていただきました。
 
初心の私には、句会の新鮮な面白さが三点ありました。

一点目は、句ができる現場に立ち会い
まさにそこで生まれ撰され出席者が解釈という
肉付けをする場面が体感できることです。(席題形式の句会)
皆様限られた時間で辞書を引き歳時記を確認しながら
ゴール時間に滑り込むスリリングな現場も新鮮です。

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短歌の歌会の場合、活字化されたものや清書されたものを
一首から三首ほどに絞られた数の中から特選を絞り込むと
いうことになり、すでに作られた作品を出席者が
あらゆる角度から読み込み、全員が時間をかけて精緻に
〇や「?」を共有していきます。

客観的な読み方、助詞や送り字、仮名遣いの最終確認という
ところにも力点が置かれ、その場面はまさに真剣勝負の場に
なっており歌会はミニ芥川賞選考会の様です。
 
句会の面白さの二点目、それは中性、無性の句が多く、
生活感や処世の感覚とはやや距離を置いて作者と作品が
独立している「意外性」にあります。

これが短歌となるとやはり詠み手が類推できたり、
年齢層や社会性、歌の背景などもかなり見通せ、
あっやっぱりこり方か…という感じが残ります。

これに対して作品の独立性が際立つところが
句会の愉しさです。
井上揚水さんは俳句なんだろうな、と思うこともあります。
 
そして三点目、これは私の全くの主観ですが、例えば

 ひぐらしの一つが啼けば二つ啼き山みな声となりて明けゆく

                     四賀光子


のように、短歌では、三十一文字を通じて言葉の流れや
日本語の音の機微、韻、語調、リズムを自分の中に
沁みこませていく感じ、まとめ上げていく感じがありますが、
俳句は感性やものの見方を広げていく感じがあります。

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など、初心者なるままに初めての句会に対する感想を
書かせていただきました。
 
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