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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

Top Page › 未分類 › 勉強会で、中村汀女をレポートした奈津子さんによる句の鑑賞です。
2013-12-16 (Mon) 22:26

勉強会で、中村汀女をレポートした奈津子さんによる句の鑑賞です。

       中村汀女 子供の句          

                        杉本奈津子

   
    おいて来し子ほどに遠き蝉のあり
 
汀女には三人の子供があり幼児期の子供に注ぐ
愛情深い母としての作品がたくさんある。
末の男の子が入院して一時、危篤状態に陥り漸く回復して
退院となった。母としての汀女はほっとした事だろう。
少し気持ちに余裕が生まれ久し振りにホトトギス同人句会に
出席した。子供の看病に気をとられていたが外に出てみると
季節は夏で蝉の声にも始めて気が付いたのかもしれない。
句会にでたもののやはり家に置いてきた子の様子は
気にかかる。遠くの蝉の声が何となく淋しげだ。
「おいて来し子ほどに遠き蝉」に子を案ずる母の気持ちが
読み取れる。子を持つ親は誰しも分かる気持ちだろう。

         IMG_7050.jpg


   
     あわれ子の夜寒の床の引けば寄る

 汀女、仙台時代の句である。
これも末の男の子の事である。末っ子はいつまで
たっても気に掛かる存在だ。
いつまでも親の隣に寝かせている。
九州生まれの汀女にとって東北の秋の夜寒は
身に沁みたに違いない。
寒くはないかと子の布団を引き寄せると軽々と動く。
子の小ささ、いじらしさに心を打たれた事だろう。
「あわれ子の」とまずもってきた事で子に対する
母の気持ちが強く伝わってくる印象深い句となっている。

           
        IMG_6501.jpg


      咳の子のなぞなぞあそびきりもなや

 病気の子も少し起きられるようになると
退屈して母に遊んでくれとせがむ。
「なぞなぞあそびきりもなや」と、ほかの家事ができないので
少し困りながらも優しく相手をしている姿がみえる。
「きりもなや」という下五がとてもいいとおもう。

 ほかにも子供を詠んだ句は沢山有るが何れも愛情に溢れている。
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最終更新日 : -0001-11-30

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