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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

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2014-01-12 (Sun) 23:41

新人のれいさんのたおやかな文章をお楽しみください。

     1句鑑賞
                   菅野 れい

  父の名の和綴じの冊子白露かな    野木桃花

この句は、「俳句」11月号に載っていたものです。
作者は結社「あすか」の主宰。
私のような初心のものが、よその主宰の方の句を
鑑賞しようなど、恐れ多いことこの上ないのですが、
今、心に掛かっていることにあまりにもぴったりだったので、
失礼を承知で取り上げさせていただきました。
“鑑賞”ではなく“感想(妄想?!)”ということで、、、

季節は初秋。
暑さも少し和らぎ、時折吹いてくる風は、ほのかに
涼味を帯びている。
そんな昼下がり、時代を経た日本家屋の書庫で
一冊の和綴じの冊子(もちろん古びている)を見付ける。

IMG_5596.jpg

裏を返すと亡き父の名。頁をめくっていると、
父の人となり、来し方、共に過ごした日々の
あれこれなどが思い起こされる。
静かに流れる時間(とき)、、、、
そんな情景が浮かんでくる一句です。
激しさやじめじめした湿っぽさは感じられない。
“白露”という季語と、それに付けられている
“かな”から、かすかに感情の揺らぎが汲み取れるのみ。
それなのに、亡き人を偲んでいる様子や
その思いまでもが、なぜかしみじみと伝わってきます。

RIMG0031.jpg

思いの丈をストレートに吐露したものより
物や自然に託してさり気なく表現した者の方が
思いの深さやものの憐れというようなものを、
より細やかに、心に沁みるように伝えてくれるという
ことかもしれません。

そんな句に心魅かれ、いつの日か自分もそんな句を
作れるようになりたい、そう思うこの頃です。
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最終更新日 : -0001-11-30

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