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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

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2009-11-22 (Sun) 12:01

 酌婦来る灯取蟲より汚きが   川手人魚
 
この句を読んだ時
私はいかにも虚子らしい句だなと思いました。

どこが虚子らしいかと言うと
きっぱり言い切ったところです。

いろいろな意見が勉強会でも出ました。
が、私はこの句を女性蔑視とか
封建的時代の産物とする考えに反対です。

広辞苑によれば酌婦とは、
酒の酌をする女という意味と
下級の料理屋などで客の相手をする淫売婦の
二通りの意味があるようです。

思うに酌婦というのは千差万別で、
コールガールのような者もあれば、
酒場で愛敬をふりまいたり、
ただ酒目的で客にたかるあばずれのような者も
居たのではないだろうか? 

この句を読むと、灯に集まる夜の虫、
鱗粉を撒き散らす蛾のように、
うるさく顔にまとわりつくのを手で払い
「ああ、鬱陶しい」と、酌婦を追い払っている
虚子の姿が目に浮かぶのです。

普段あまりそういう場所に行かなかったであろう
虚子が、場末の飲み屋の風物ともいえる
ずうずうしくて厚顔な酌婦に出会い
閉口しつつもつくった句。

これがもしドストエフスキーの
「罪と罰」に出て来るソーニャのような
可憐な娼婦であれば
またぐっと違った酌婦の句を
虚子はつくったのではなかろうか?
と思う私です。
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最終更新日 : -0001-11-30

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