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今回の吟行地は、東京の郊外の有名な深大寺です。

         春寒の深大寺                       
                     森有也     

 
深大寺周辺は神代植物公園や水生植物園、門前町の蕎麦屋、
NHKドラマ「ゲゲゲの女房」のロケ地となった
水木しげる氏ゆかりの地として、年間130万人の行楽客が訪れる。
京王線調布駅からバスで10分足らずの都心からも
そう遠くない憩いの地である。

地形的には、関東大地が川の浸食によって削られ、
段丘崖となって絶え間なく地下水を吐き出し、
はけと呼ばれる緑豊かな田園地帯を形成している。

また、清流で磨かれた蕎麦の美味しさは江戸時代から
愛されて来た。その中心となる深大寺は奈良・平安に
その創建を遡る古刹の密教道場で、
現代俳句に大きな足跡を残した石田波郷の墓がある。
 
3月7日、2,3日前は20度近くになった陽気だったのに、
今朝は冷たいが雨が降っている。
一度緩んだ肌には寒気一段と感じられる。

着ぶくれた身でバスの乗降に手間取り、降りたのは
神代植物公園入り口。ある人は水生植物園に向かい、
蕎麦饅頭の湯気上がる門前町を深大寺に向かい、
ある人は神代植物公園に向かう。

               IMG_7881.jpg


冷たい雨風の中、こんな日は俳句向きだと意気を鼓舞して
目を凝らして集中。
 
さて、句会は1時30分に各自7句投句、5句を
互選のいつものやり方。主宰を含めて18名の参加。
披講のあと各自のコメント、主宰の選および選評あり。
今日の句の総計126句。

その季語の内訳をみると、梅は24、春の雨および春寒し各々15、
芽吹きは6、山茱萸は雨にとくに映えたせいか9句あり
。その他、めったに見れない座禅草は5句。
花あせびは3句。春の○○は池、寺、土、水など。

          IMG_9634.jpg

 
主宰講評では、しっかり物を見て作らず、言葉を探すと
季語の効き目がない。すなわち、季語が動く。
同じものを見て句を作ることが、いかに勉強になることか
再認識した句会であった。

 
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レオフェイ
Posted byレオフェイ

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