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2009年 皆さんの自選句です。

2009/ 12/ 25
                 
汗し来ぬきのふの吾を見るごとく         中西 夕紀


田を植ゑて静かな風の流れけり          砂金 明

羅の母の来ている参観日             井上 田鶴
 
牡丹の身を振るごとく散りにけり         岩原 真咲

眼を開けば歯科女医の眼や柿紅葉    江川 砂男

髪染めて襟を正して若葉風            大木 満里

古希よりは白き椿であらまほし          岡 康太
鎌倉 日矢


スターバックス穴場時間の冬の月         川手 人魚

山積みの週刊プロレス炎暑かな          栗山 心

日盛りやざわめくカフェに身を沈め        小林 山荷葉
  
梅擬売子は車掌兼ねてをり            坂本遊美

一礼のあとの一声寒稽古             桜木 七海

鯉幟肝腎な日は草臥れて             酒匂 了太

耳聡き子にカルミヤの5月かな          城中 良
木琴 良


源流や松かけのぼる藤の花            杉本 奈津子

一日を甘夏煮つめ誕生日             高木 光香

ライオンになって吼え出す耳袋          永井 詩

音はみなきらめきとなり夏の朝          中島 美峰
美峰


寛解の如く日向へ落葉かな            野川 美渦
美渦


篝火に読み返しをり初みくじ           浜島 葵
葵蝋燭

 
巨大なる塑像のやうに滝立ちぬ          平賀薫風
マザーツリー 薫風


息少し入れたき風船蔓かな            平野 皓

母を着る少し小さき春コート           星野 佐紀
佐紀 母子


早暁や目鼻濡らして春の鹿            本多 燐

太白の統ぶる空なり枯野道            松井 葉子

どこまでも霧どこよりか晴れゆけり        丸山 桃
霧 もも

 
宵宮や出店に届くガスボンベ           三森 梢
祭り 梢


万緑の中や昭和の弾薬庫             森 有也

莢蒾を口に含みて名を覚ゆ         盛田 恵未

ひきだしに肩たたき券朝曇            山城 透

帽子飛ぶ風の強きや味噌作り           山本 旦

幼児のイルカと跳ねて処暑なりき         渡辺 友志夫
イルカ トシオ

            

横浜豚

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