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「都市の俳句」コーナーも、今回で30回となりました。

2016/ 05/ 23
                 
      都市の1句(30)

                         関野小一

     シベリウス流るるカフェや寒の月    (都市 2015年6月号)

寒い冬の夕暮の街を歩いていると喫茶店からシベリウスの
美しい曲が流れてきている。

       DSCF6218.jpg

あるいは寒い冬の夕の街で用事をすまし、喫茶店でくつろいでいると
シベリウスの曲が流れている。
このような情景が浮かんでくる句である。

この作品の何よりの素晴らしい点は、
冒頭の上五に北欧フィンランド作曲家シベリウスを
持ってきたことにあると思う。
句の全体がこの上五の語によってひきしまっている。

          RIMG0081.jpg

いつも変わらない静かで淑やかな菅野れいさんという方の
人柄から自然に生まれ出た句である。
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