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俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

Top Page › 会員の俳句 › 今回は、菜園さんの句の紹介です。
2016-09-11 (Sun) 21:25

今回は、菜園さんの句の紹介です。

         都市の俳句32
                              鈴木ちひろ  

     注連飾る男の口の一文字        金子菜園

一読して光景が目に浮かぶ、きりっとしたリズムの、清々しい句である。
注連飾りを飾るのは一家の主の仕事だ。
家の内外の大掃除が終わり、すっきりと方付いた。
家中の空気が新しくなったようだ。
お節料理の段取りもうまく運んでいる。
あとは注連飾りを飾れば新年を迎える準備が整う。

             019_201609112122384d3.jpg

これは神棚に新しい注連縄を飾っている場面だろうか。
丁寧に拭き清められた神棚に、青々とした榊やお神酒をお供えする。
踏み台に乗った作者が牛蒡締めだろうか、新しい注連縄を両手に掲げ、
位置を確かめながら真剣な面持ちで飾り付けている。

中七・下五の「男の口の一文字」に作者の生真面目さ、
家長としての矜持が出ている。
バランスよく飾り付けられた注連縄は美しく、
真っ白な紙垂は目にも清らかだ。
これで年神様をお迎えする準備が整った。
この時作者は家族とともに神棚に、今年一年の無事を感謝し、
やがて来る新年への期待をふくらませたのではないだろうか。
 
菜園さんには生活のひとこまを丁寧に詠んだ句が多い。
趣味の野菜つくりの楽しさや、小鳥などの小動物や、
自然の風物を詠んだ句からは作者の確かな観察力や、
実直で温和な人柄がうかがえる。
生活者としての自分を率直に詠んだ句には実感があり、
巧まざるユーモアと滋味がある。

                 IMG_1630.jpg


俳句は自分の生活を詠う この事に常に真摯に取り組んでいる
作者の姿勢は大いに見習うべき点であると思われる。
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最終更新日 : 2016-09-11

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