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新宿句会は、たまに御苑で吟行をします!

2017/ 04/ 18
                 
           新宿句会3月吟行  新宿御苑

                                    樋口冬青

新宿句会の吟行は恒例の新宿御苑。
約18万坪の園内には、桜の種類も多い、と聞いている。
染井吉野はまだでも何か珍しい桜に会えるかも、
と期待は高い。さて、当日は願ってもない吟行日和。
10時にみちるさんと待ち合わせして急行に乗った。

私のお気に入りは、新宿門を入って右周りに行くコース。
『御苑』のイメージからは少し外れる景色の場所だ。
「前に来たのはもうずいぶん昔」というみちるさんを
真っ先に案内した。「当時の記憶を呼び戻しても、
どうもここは違う」と顔に書いてある。
「そうでしょうとも」と私も顔に書く。

森の径を句材を探しながら歩くと、沼のような池のような、
何かありそうな藪があった。藪の中を覗いたら、
夏斗さんが現れた。「蝌蚪の紐を探したけどまだ早かった」
と呟いて颯爽と行ってしまった。
入れ替わりに私たちも藪の中へ。池のような沼のようなものは、
鼠色をした不気味な沼だった。しかし、向う岸に柳の芽立ちが
美しい。鳥の鳴き声も聞こえる。歯朶がニョキニョキ芽を出し、
まだ短い木五倍子の花は風にそよぎ、春が其処此処にある。
とりあえずメモっておく。

                          DSCF4185.jpg


さて、この森を抜けると明るい日本庭園。
「あ、ここここ。ここは覚えてる」とみちるさんの陽気な声。
紅椿白椿も満開。園内のあちこちに白木蓮の大木がいくつもあって、
それぞれがみな満開である。染井吉野の蕾に色はまだ見えないけれど、
ヨウコウ(陽光)という桜が満開。これらもとりあえずメモ。

若い父親はベビーカーを押して、外国からの旅行者は
スーツケースを引っ張って、カップルは自撮り棒で。
これこそ都会の公園風景だ。けれども私はさっき見たうす暗い森が好き。
みんな何処で作ってる?見回しても大勢の行きかう中に顔見知りはいない。
そろそろ出句時間も気になる。

                             DSCF4425.jpg


さて、句にできるのか。とりあえずのメモは形になるのか。
ベンチをやっと見つけて、独りの世界へ。大勢の中の孤独、静寂。
この時間も私は好き。至福の時間は冷や汗の時間も近い、
という事ではあるが。何とか句らしくなった7句を持って句会場へ移動。

会場に揃った顔ぶれは14名、新宿句会始まって以来の
盛況なのだそうだ。以前からの常連と、途中からの常連と、
本日初参加者と時間いっぱい、冷や汗を搔きながら楽しんだ。

          全98句の中から高得点句

         初花をチューバの音が押してくる      良

         風を生む巨木となりぬ白木蓮        七海
    
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