FC2ブログ

俳句でおしゃべり-都市ー

「都市」での活動や俳句に繋がる文章や会員のエッセイ等の語り場にしていきたいと思います。

Top Page › 吟行 › 月
2019-02-26 (Tue) 18:39

             井の頭吟行記                 吉川わる


2月の吟行は井の頭公園であった。この公園には何度も来たことが
あるのだが、吟行という意識で見ると、ちょっと違って見えてくる。

                     カフェ


吉祥寺という繁華街から徒歩五分という距離にあり、
週末は手作りの品を売る露店、大道芸や笛吹きなどの
パフォーマンスがあり、大勢の人でにぎわっている。
大道芸は句会でも多く取り上げられていた。
公園はけっして静かではないのだが、耳障りではない。
それは人工の音がないからだ。

鳥の声、子どもの声、足音、ボートの軋む音、リコーダー。
新宿御苑の方が広いように思うのだが、
あそこは電車や車の音が意外と聞こえてくる。
公園に入る道がすべて下り坂で、フラットな窪地に
大きな池があるという地形が影響しているのだろうか。

                                          池


池を巡っていると対岸の曲芸師はミニチュアのようで、
バイオリンが風に乗って聞こえてくる。
動物園にはかつて象のはな子がいたのであり、
その不在を詠んだ句が印象的だった。
池の東に回れば、神田川が流れ出す。
土曜日の井の頭公園は、人も鳥も吸い込んで、
空間と時間が交差していた。

                     椅子


    日向ぼこ影の離れてしまひさう  吉川わる
スポンサーサイト



最終更新日 : 2019-02-26

Comment







非公開コメント