深川吟行の当番だった景さんがブログに初挑戦です。
2019年08月02日 公開
七月吟行記
岡部 景
朝から曇り空の7月6日、深川不動尊で吟行が開催された。
「梅雨という季節感を詠うこと、多くの句を作ること」という主宰の言葉で吟行がスタート。
どんよりした空模様を詠み込むのは難しそうだなあと思いつつ、
駅前から不動尊まで続く商店街を歩きだした。
和菓子屋、料亭、仏具店など、年季の入った店が並ぶ。
漢方舗の戸に病名や梅雨長し 風林

深川不動尊は、外壁が黒々と梵字で埋め尽くされているという珍しい建物だった。
梵字の真言で護られているという堂内も拝観したが、不動明王像がやはり魅力的だった。
穢れを焼き尽くす激しい炎には、惹きつけられるものがある。
本物の火を焚く護摩行にも参列した。「一緒に唱えて下さい」と手渡された小さな紙。
そこに書かれた御真言を、最初は恐る恐る、いつの間にやら大声で唱えている自分がいた。
暗い堂内に燃えさかる炎、御真言の唱和、そして突然、お尻に走る衝撃!
思いっきり振りかぶって打ち込んだ僧侶の太鼓が、ズシーンと響いたのだった。
護摩行は想像以上の迫力であった。
火涼し真言声に出してこそ 夕紀
太鼓打つ僧の踏み込む梅雨の闇 有也
深川不動尊の周りを歩いてみると、学校や公園、高速道路など、活発な町の姿があった。
曇り空でも、みな元気に運動を楽しんでいるし、雨に濡れた草木が青々と綺麗だった。
ベンチを見つけてお昼のおにぎりを食べ、慌てて句をまとめて句会場に向かった。
梅雨晴間ここぞとベース並べをり 真咲
夾竹桃テニスコートの乾く音 恵未
句会では、生き生きと鮮やかな句がたくさん出た。
梅雨空の下、かえって生命力や色彩が浮かび上がって見えたのかもしれない、
などと思ったりした。
青蔦の梵字を描くごと伸びて 夏斗

岡部 景
朝から曇り空の7月6日、深川不動尊で吟行が開催された。
「梅雨という季節感を詠うこと、多くの句を作ること」という主宰の言葉で吟行がスタート。
どんよりした空模様を詠み込むのは難しそうだなあと思いつつ、
駅前から不動尊まで続く商店街を歩きだした。
和菓子屋、料亭、仏具店など、年季の入った店が並ぶ。
漢方舗の戸に病名や梅雨長し 風林

深川不動尊は、外壁が黒々と梵字で埋め尽くされているという珍しい建物だった。
梵字の真言で護られているという堂内も拝観したが、不動明王像がやはり魅力的だった。
穢れを焼き尽くす激しい炎には、惹きつけられるものがある。
本物の火を焚く護摩行にも参列した。「一緒に唱えて下さい」と手渡された小さな紙。
そこに書かれた御真言を、最初は恐る恐る、いつの間にやら大声で唱えている自分がいた。
暗い堂内に燃えさかる炎、御真言の唱和、そして突然、お尻に走る衝撃!
思いっきり振りかぶって打ち込んだ僧侶の太鼓が、ズシーンと響いたのだった。
護摩行は想像以上の迫力であった。
火涼し真言声に出してこそ 夕紀
太鼓打つ僧の踏み込む梅雨の闇 有也
深川不動尊の周りを歩いてみると、学校や公園、高速道路など、活発な町の姿があった。
曇り空でも、みな元気に運動を楽しんでいるし、雨に濡れた草木が青々と綺麗だった。
ベンチを見つけてお昼のおにぎりを食べ、慌てて句をまとめて句会場に向かった。
梅雨晴間ここぞとベース並べをり 真咲
夾竹桃テニスコートの乾く音 恵未
句会では、生き生きと鮮やかな句がたくさん出た。
梅雨空の下、かえって生命力や色彩が浮かび上がって見えたのかもしれない、
などと思ったりした。
青蔦の梵字を描くごと伸びて 夏斗

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