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今回も素晴らしい新人の紹介です。

       都市の一句
                     田中 聖羅

       入学や自立の朝のカップ麺    山下 文


「都市」の会員になられて一年、「歩み句会」在籍の山下文(あや)さんの
近作である。
折しも「都市」8月号誌上にて、中西主宰の選評を得られた句でもある。
「入学や」で切り「自立の朝」と展開し、着地の「カップ麺」が嫌味なく
響いていて歯切れのよい一句となっている。

                     たんぽぽ


掲句の自立の主人公は、お孫さんである。大学に入られ、
寮生活に入られたのだ。
今日から自立だと意気込み、朝食にカップ麺を自分で作ったのだろう。
背後に家族が見守っている。いよいよ出発という朝の光景を切り取り、
まさに「今」を詠まれている。
若い人の出発を見守る心の幅というか、奥行きが感じられるし、
ちょっと面白がって
いる視点や距離感も感じられ、なかなかなのである。
なにより、この光景を俳句にしてみせた・・・ことに感嘆した。

文さんは、そのお人柄のように、誠実に句を詠まれてこられていて、
人真似などとは無縁である。
ご自身の日々の中からテーマを掬い上げ、句に仕立てる努力をなさる。
きっと、何事にも誠実に向き合われていらっしゃるのだろう。
これまでを振り返って2句。

      ふるさとの水無き川や姫女苑    文(2017年 8月)

              川


      野に下りし星の如くや霜の花    文(2018年 2月)


                                                霜


これからも、俳句の道をご自分のペースで邁進なさるにちがいない。
そしてある日、初心者でなくなる日を迎えるのだろう。
「都市」が、それを支えている。
私も句友としてながくおつき合いいただきたいと思っている。

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