Article
今年の新年会は、早々と5日に開催されました。
2020/ 01/ 26都市新年句会に参加して 菅野れい

1月5日、お正月気分も抜けない中、都市の新年句会に
参加して参りました。12時を回り、三々五々会場に集まってきた皆さんと
新年のご挨拶。ついこの間お会いしたばかりの方々との改まったご挨拶に、
「やはり新年句会だなあ」と実感。
そうこうするうちに会が始まりました。
句会に先立って行われたセレモニーでは、主宰のご挨拶、
北杜青さんによる会計報告の後、青桐賞、都市賞、朝涼賞の発表と表彰、
そして新同人の方々の紹介がありました。受賞された方々、
同人となられた方々のこの一年の、そしてここに至るまでの
長年のご精進が偲ばれ、心からの拍手を送ったことでした。
その後しばしの休憩をはさみ、いよいよ句会開始。
受付で渡された投句集には、42人分、計126の新年の句が並んでおり、
まるで新年の季語の例句集のような充実ぶりでした。
(まとめて下さった長谷川積さん、本当にありがとうございました。)
最後の講評の中で主宰が「新年の季語で新年になる前に作るという経験は、
とても良かった。新年の季語で集中して作ったこと、季語を先回りして使うということ、
この2点で良い試みだった。」
と言われていましたが、作る(詠む)ことはもとより、読むという点からも
これだけの新年の句を集中して読むことは、大変勉強になりました。
恥ずかしながら不勉強な私などは、「嫁が君」「鷽替」に、
こんな季語があったのか…と驚き、「箸紙」「草石蚕(ちょろぎ)」には、
これも季語だったのか…と気付かされ、「初御空」「初日の出」「初詣」を
はじめとする〝初〟の付く季語を使った句には、こんな使い方、
詠み方もあるのだなあ…と感心するばかりでした。
また、季語について学べただけでなく、新年詠というものの意味、
新年詠に込める思いやその詠み方などについても深く考えることのできた、
貴重な経験でした。
これだけの素晴らしい機会を企画・設定して下さったイベント係の方々には、
いつものことながら感謝の思いしかありません。
本当にありがとうございました。
最後に主宰の特選5句を挙げて、終わらせていただきます。

外つ国へ時差を睨みつ初電話 酒匂 了太
鶏鳴にも似たり嬰泣くお元日 本多 燐
出刃持ちて父の出で来る鏡割 井手 あやし
味噌と醤油家族ふた手の雑煮膳 小杉 月夜
寝たきりの頬に刷かれし淑気かな 菅野 れい
スポンサーサイト
コメント