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久しぶりに「都市の1句」です。

2020/ 10/ 13
                 
都市の1句 (42)                  北杜青

足首の冷えて銀座の四丁目      吉良唯


都市にいて、恐らく出席する句会が違うため誌上でしかお会いできない方が
何人かいらっしゃいますが、そのお一人が吉良唯さんです。

                                           バス


掲句は、唯さんが都市集の巻頭を取られた今年六月号の一句ですが、
一読、軽快なリズムから忘れがたい句になりました。
銀座は、これまでも俳句に詠まれてきましたが、「銀座裏」や
「銀座の路地」といったノスタルジックな捉え方の句が
多かったように思います。

唯さんの句は、銀座でも最も華やかな四丁目を素材として、
女性らしい感性が光る都会的な一句になっています。
映画のワンシーンを見ているような鮮やかさがあります。
            足

次号に掲載された、巻頭作家登場の文章にも注目しました。
コロナ禍での日常が、決して深刻にならず描かれています。
俳句同様、文章にも軽快なリズムがあり、細やかな日常の変化が
前向きに丁寧に語られています。どんな環境でも
自然体でいられる方なのだと感じました。

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