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俳句でおしゃべり-都市ー

関山恵一さんが、主宰の句(8月号)を読み解いてくださいました!!

レオフェイ
      [都市]八月号  中西夕紀主宰の句を読んで    関山恵一

                                                           露草大


      み仏の日月にほふ夕立かな

 「日月」は太陽と月、歳月、観世音菩薩の変身で日天子と月天子の意味もあるが、
ここは歳月と考える。数百年前に造られ長い歳月を人間の幸せを祈り続けてきた
観世音菩薩、「日月にほふ」の措辞が観世音への感謝と暑さをやわらげる
夕立のやわらかさを表している。
                遊覧船


    ジャズと来る遊船入れて港炎ゆ
 
 花見の舟でも花火の舟でもない遊覧船、古き良い時代のジャズが流れている。
大きな音量でジャズを流しながらみなとにはいって来る船と真夏の太陽に照り付けられ、
港の石畳は焼けつくよう。大音量のジャズもまた暑さを増幅させる。
でも、その暑さが人の気持ちを熱く搔き立てる。いかにも「夏」。

    手を洗ひ日の高けれど冷し酒
 
 やるべきことを午前中に済ませ、ほっと一息ついている主宰。庭の手入れかごみ処理か、
秋にしては日差しの強い中での作業はやはり汗をかく。三時のコーヒータイムではあるが
手を洗い顔の汗をぬぐった後はやはりコーヒーよりお酒が良い。
まだ日は高いが思い切って冷たいお酒が嬉しい。

    かなかなや和紙人形に米の糊
 
 ボンドだとかセメダインとかの無かった昔は糊といえばうどん粉を水で溶いたものか、
ご飯粒が糊であった。ご飯粒の糊は手ごろで良い接着剤で重宝した。
飾ってある和紙の人形もご飯粒を溶いて使った糊であろう。
行く秋を知らせる蜩の声を聞きながら昔に思いを馳せている主宰の姿が浮かぶ。
文字色
                             露草

                                  

  つゆくさや船宿残る埋立地
 
 露草はどこにでもある秋の可憐な花、月の光を浴びて咲くと言われることをもあり、
私の好きな草でもある。東京湾近辺には埋立地が多く、大川(隅田川)を往き来する
観光船を扱う船宿もある。主宰はその埋立地に咲く露草に目を留めてその可憐な姿に
秋の訪れを感じたのであろう。露草はその名の通り本当に可愛らしい。
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