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今回は師走の町田を吟行。マンションだらけとか、路地を発見とか、、、

     12月吟行 「 町田それぞれ吟行会 」        森 有也
 
 今日は朝の冷気がピリリと感じられた、雲一片もない青空である。
コロナ禍の吟行は、「都市」仲間の朝の集合も主宰挨拶もない。
町田市内のそれぞれの一人吟行となった。
なにしろ、集まっても大声を出してもいけないのだ。

                 駅


さて、日頃何気なく見ている町田の市街を俳句の眼で眺めると、
また違った新鮮さがある。古くは絹の道として、行き交う荷馬車の馬が
ちょうど町田に差し掛かるころ倒れ、それを食肉として栄えた老舗や、
乾物を商う昔ながらの間口の店、小田急線と旧国鉄を結ぶ乗り換え小走り道路、
それに面する仲見世の市場などなど古い町田である。


                        壁画


一方、再開発も中途半端で、モノレール駅を期待して作った
バカでかい取っ付け道路、旧態依然の細道、蛇行道が近隣の若者たちの
気に行ったらしく様々な飲食店、ファッション店が軒を連ねる。
街中は駅から続く人の波、マスクの眼だけはせわしなく、
またのんびりと行き交っている。
 
うらない


午後1時、町田市民文学館に各々6句を出句して、吟行句会が始まった。
ある人は街中の人や店頭の景色を詠い、ある人は足を伸ばして
小さな芹が谷公園の自然を詠った。
また、ある人は自宅からの道々に句を詠んだ。
総勢、中西夕紀主宰を入れて28名、久しぶりの盛会となった。
 
  中西主宰選、特選句
 
     ひとしきり羽音賑はふ焼芋屋    小林 風
 
                     トナカイ
                                     

     新開店ポインセチアの並びをり    長谷川 積
 
     北風や下水の蓋は街の顔        秋澤 夏斗
 
                                                まんほーる1


     図書室の冬日に老の桃源郷    安藤 風林
 
     肩触れしマスクの男目に怒り    中島 晴生
 
     日溜りや一本足に鴨の列        森 有也

 どうしたことだ。こんなに男性が特選を頂くのは珍しい。

    最後に中西主宰の一句。
 
     次々と寒さうな子の予備校へ 中西 夕紀

今日の句会の感想を主宰は次のように述べた。
 
 今日の皆さんの句はそれぞれに自分の個性を発揮して、
いろいろな句を詠んでいた。同じものを見ても、
それぞれ皆さんの句は違ってくる。そこに表現の工夫が要る。できるだけ具体的に、
ものが見えるように表現することです。
 
筆者も思う、物を基本にして具体的に表現することが大切だと。
そこでいつも句を作って不安に駆られるのは、単なる報告の句で
終わっているのではないかと。永遠に悩みは続く。


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レオフェイ
Posted byレオフェイ

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