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都市の1句です。

          都市の1句         甲光あや

       陽春の少女は書くよ梅の絵馬      樋口冬青
 
 二月から五月が春と言われてます。
三月に入って、寒暖を繰り返しながら、四月
には暖かさが定まって、草木が芽ぐみ花が咲き出します。
陽春とは、陽気の満ちた春、暖かく明るい春
の事であり、幼児から少女に成長し、今からの人生を陽春の中で
伸び伸びと歩いて行くでしょう少女を思いました。

                          水のみ


 未来に向けて自分の歩いて行く道への願いを
梅の形をした絵馬、或いは梅の描かれている絵馬に託して書いたのでしょう。
作者は暖かさに誘われて、梅の神社へ来たのでしょう。
その時に絵馬に願い事を書いていた少女に、自分もそうであった頃を
重ねたのではないでしょうか。
                    梅


 古しえの事、絵馬に願い事を書いて奉めた自分の子供に
付き合った事があります。改めて、色々な事が和やらかな光に包まれ、
伸びて行く季節に、ふっと想いだし明るい、気持ちになりました。
 
 叶えられて、お礼に参っていない事を今も思い出します。
爽やかな少女は、願い事が叶えられたら、再び神社に訪れて
欲しいと思います。
               


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レオフェイ
Posted byレオフェイ

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