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7月は、A,Bとも同じ吟行地でした。

2022/ 07/ 31
                 
府中郷土の森博物館  吟行B班  7月12日   髙橋 亘

分倍河原駅改札9時半の集合で当日は先生を含め12名の参加、
普段より少ないが、天候やコロナの感染者増加の
影響もあるのだろうか。府中郷土の森博物館は今までも
経験のある吟行地である。
 
初めに主宰から見たままを詠まず、発見、感動を探すこと、
想い出も題材にして良い等の指導があり、
投句数も少人数の関係で10句となったが、やる気満々の皆さんは大歓迎。

吟行は直ぐに郷土の森博物館に行く班と、
前の郷土の森公園に行く班とに別れ行動開始。
公園に行く班に同行する。公園の入り口の池には大賀蓮が咲いている。
1メートルほどに伸びた蓮の花が池の静かさを示しているが、
その静けさを時々風が壊してゆく。
IMG_2564.jpg


句材発見。池の横に天女が舞っている像があり、その指に蜘蛛の糸が
一本つながっているが、その先は曇天に紛れわからない。
連想句がありそうだが句材としよう。

郷土の森博物館に戻り、吟行開始。
この公園は紫陽花祭が終わったばかりであり、園内の道は
ほとんどが紫陽花の垣の道となっていて、いろいろの紫陽花を楽しめる。
この公園の入り口付近には明治、大正時代の郵便所や役所、
土蔵の薬舗などがあり、当時の様子を忍ぶことが出来る。

左手に向かって進むと水遊びの池があり、池一面にカラーボールが
浮かんでいる。この日は曇天で、時々雨の来るような天気のため、
家族連れが数組しかいなかったが、それでも子供たちは水を
かけあっていて、水の衝撃に目をつむったり、
横を向いているのも面白い。句材発見。

IMG_2565.jpg


園内には課外授業の子供たちがいて、先生に連れられ、
2列になって歩いている。皆白い帽子をかぶっているのは
他校の生徒との区別であろう。生徒同士は喋りあっているのだろうが、
遠くからはそれが見えない。歩く速度を合わせ、
列を外れぬように歩いているのは、実に美しい。
先生を頭にして、一つの生き物のようだ。句材発見。
 
園内の中央に戻ると、菖蒲池にはすでに花菖蒲はなく、
隣の青田の畦には手入れの跡だろうか刈り取った水草が
枯れたままになっている。その近くには合歓の木があり、
枯れた花が地面にいくつか見つけられるが、
まだ空にはいっぱいの合歓の花があり、その下のベンチで
一休みする。杖も持った3本足の身には助かる。これも句材にしよう。

やすらぎ亭の前のやすらぎの池に向かう。遠くに蝉の声があり、
小さいながらやすらぎの池は、モネの睡蓮の池のように
そこだけが静まり返っているような錯覚を持つ。その静けさの中、
池の面にはいつも鯉による揺れがある。
この日は一日中太陽がなく、雨に降られる日であった。

      主宰による特選句

   蓮花片息吹きかけて手入れかな       平澤ひなこ


   青萩のトンネル空のまだ見えて     安藤風林

   風通り団扇の如く欅揺れ             住井瑠璃
  
   雨上る初蝉の声空いっぱい           甲光あや

    睡蓮やいつもどこかに鯉の揺れ          髙橋 亘

  掛け合うて水に眼つむる裸の子         髙橋 亘


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