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関山さんによる、主宰の俳句の(都市2月号)鑑賞です!

「都市」令和五年二月号   中西夕紀句鑑賞
                関山恵一(春野・三田丘の会)
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 下りきし山は雲中新走
 
作者はどこかの山に登ったのでしょう。山を下りて、ふもとの居酒屋で新酒を飲みながら見上げると
今下りて来た山が雲に覆われている。「もしかしたら雨になっちるのかも知れない・・」と
ほっとしている作者。雲がかかる山というので、かなり高い山に違いない。お元気ですね。

    色変へぬ松連々と神の道
 
松は紅葉することなく、いつも青々としている。「神の道」は一般的には、神様が通る道!
三保の松原から御穂神社へと続く神聖な松並木のことを言う。天
候と健康に恵まれ三保の松原をゆく作者の姿が目に浮かびます。

    父よ母よ菊焚く煙目に沁みる
 
「菊焚く」は枯菊の傍題です。枯れてしまった菊を集めて焚火をする。
菊は延命長寿、厄払いの薬効がる。きっちりと乾燥させてから焚いたのに、
水分が残っていて煙がすごい。涙を流しながら亡くなったお父様とお母様を偲んでいる作者。

神社

日曜の母とふたりの七五三
 
作者の昔の思い出でしょう。七五三の日になると子供が巣立って家を出てゆき
二人きりになった今、子供やお母様にと手は孫たちの七五三を祝ったことを
懐かしく話している姿が浮かぶ。「私が七五三に着た着物を着せたっけ」
「あなただって私が着た着物を着たのよ」などと会話が弾み時が過ぎてゆく。

    駄菓子屋の中年客の毛糸帽

 駄菓子屋とは懐かしい言葉です。コンビニなど無い昔は駄菓子屋に子供たちが集まった。
そこには子供の遊ぶさまざまなものが置いてある。現在でも少ないが残っているところも
あるのでしょう。そこに毛糸の帽子をかぶった中年、初老の男性がいた、
おそらく孫のための何かを探しに立ち寄ったのであろう。
自分自身も昔を懐かしんでいる姿が見える。
                        

駄菓子屋


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レオフェイ
Posted byレオフェイ

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