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Aグループの吟行は、立夏の日となりました。
2023/ 05/ 22 5月Aグループ吟行 俣野別邸庭園 鈴木ちひろ
5月6日、天気は晴れ。9時30分に藤沢駅に集合した16人。
中西先生から「しっかり見る。ひとつひとつをゆっくり見て作る。」
とのお言葉をいただいてバスで初めての吟行地、俣野別邸庭園へ。
現地でひとり加わり17人となる。
俣野別邸庭園は横浜市と藤沢市の境の東俣野町にある、
河岸段丘を利用した風致公園です。名の由来となる俣野別邸は、
昭和初期のモダニズムが香る和洋折衷住宅で、
現在は横浜市の認定歴史的建造物になっています。
高低差のある広い庭園では、ヒマラヤ杉をはじめとした高い樹木や、
美しい芝生や四季折々の草花を楽しむことができます。
まずは大階段を下りて庭園へ。階段横に聳えるヒマラヤ杉に
みんな目を見張りました。

ヒマラヤ杉一樹百幹青嵐 岩原真咲
5月6日はまさに立夏。柔らかな眩しい新緑の中を強い風が吹いています。
真っ赤な石楠花は花びらを散らし、紫蘭はきりりと咲き誇っていました。
凛として咲きて地を向く紫蘭かな 長岡あゆ
芍薬のひとひらづつを起こす風 吉良 唯

雀蜂腹のあたりの縞たぎる 角田 球
芝生広場では桜の実が風に煽られ、黄緑の柿若葉が風に揉まれて
ひときわ光っています。
ベンチに腰を下ろしていると、周囲を囲む大木の枝が、
音を立てて大きく揺れる様にしばし目を奪われました。
青嵐割れて聞こゆる人の声 吉良 唯
強風に日差し溜めをり柿若葉 茂呂詩江奈
しがみつく羽虫も揺るる大南風 樋口冬青
芝生で無邪気に遊ぶ父と子。地味な印象の強かった著莪の花が
群生している迫力。いつも芝生広場を走り回っている芝刈りロボットは、
強風のためか立派な犬小屋のお家で待機中でした。
先に来て薔薇に隠れて座りゐる 中西夕紀
あぢさいの花の芽すでに青湛へ 土屋良夫
花潜花粉まみれに沈みをる 平澤ひなこ
後半は別邸の中を見学する人あり、一足先に句会場近くの遊行寺へ
向かう人あり。
窓にゐて窓の人見る新樹かな 中西夕紀
縞蛇の縞の粋なる遊女墓 森 有也
藤沢交流館で開かれた句会では、青嵐など強い風の句がたくさん
出されました。

荒々しい風音の中、豊かな新緑に浸って、解き放たれた夏のエネルギーを
体いっぱいに感じることができた吟行になりました。
5月6日、天気は晴れ。9時30分に藤沢駅に集合した16人。
中西先生から「しっかり見る。ひとつひとつをゆっくり見て作る。」
とのお言葉をいただいてバスで初めての吟行地、俣野別邸庭園へ。
現地でひとり加わり17人となる。
俣野別邸庭園は横浜市と藤沢市の境の東俣野町にある、
河岸段丘を利用した風致公園です。名の由来となる俣野別邸は、
昭和初期のモダニズムが香る和洋折衷住宅で、
現在は横浜市の認定歴史的建造物になっています。
高低差のある広い庭園では、ヒマラヤ杉をはじめとした高い樹木や、
美しい芝生や四季折々の草花を楽しむことができます。
まずは大階段を下りて庭園へ。階段横に聳えるヒマラヤ杉に
みんな目を見張りました。

ヒマラヤ杉一樹百幹青嵐 岩原真咲
5月6日はまさに立夏。柔らかな眩しい新緑の中を強い風が吹いています。
真っ赤な石楠花は花びらを散らし、紫蘭はきりりと咲き誇っていました。
凛として咲きて地を向く紫蘭かな 長岡あゆ
芍薬のひとひらづつを起こす風 吉良 唯

雀蜂腹のあたりの縞たぎる 角田 球
芝生広場では桜の実が風に煽られ、黄緑の柿若葉が風に揉まれて
ひときわ光っています。
ベンチに腰を下ろしていると、周囲を囲む大木の枝が、
音を立てて大きく揺れる様にしばし目を奪われました。
青嵐割れて聞こゆる人の声 吉良 唯
強風に日差し溜めをり柿若葉 茂呂詩江奈
しがみつく羽虫も揺るる大南風 樋口冬青
芝生で無邪気に遊ぶ父と子。地味な印象の強かった著莪の花が
群生している迫力。いつも芝生広場を走り回っている芝刈りロボットは、
強風のためか立派な犬小屋のお家で待機中でした。
先に来て薔薇に隠れて座りゐる 中西夕紀
あぢさいの花の芽すでに青湛へ 土屋良夫
花潜花粉まみれに沈みをる 平澤ひなこ
後半は別邸の中を見学する人あり、一足先に句会場近くの遊行寺へ
向かう人あり。
窓にゐて窓の人見る新樹かな 中西夕紀
縞蛇の縞の粋なる遊女墓 森 有也
藤沢交流館で開かれた句会では、青嵐など強い風の句がたくさん
出されました。

荒々しい風音の中、豊かな新緑に浸って、解き放たれた夏のエネルギーを
体いっぱいに感じることができた吟行になりました。
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