俳句でおしゃべり-都市ー

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心さんが、心に鉛を抱えたような現在こそと、金子 敦氏の   俳句をご紹介くださいました。

   「究極の癒し系~金子敦さんの句を読む」 

                        栗山 心

出会った時のことは、はっきりと覚えている。

   夏休みマーブルチョコの赤青黄   金子 敦

なんて楽しい句! 
この、おおよそ今まで俳句と思っていたものとはかけ離れた句を
さっそく「好きな句ノート」に書き写し何度も暗唱したからだ。

その後、インターネットの「ミクシィ」を通して
作者の金子さんご本人と知り合い、「コミュニティ」と呼ばれる
ファンサイトに毎月アップされる金子さんの句を楽しむという
幸運に恵まれている。

コミュニティでは、メンバーたちが各々、「好きな句」を上げては
ご本人がコメントを返す、という活発な動きが展開されている。

これだけ支持されているのも、金子俳句の魅力だけでなく
句歴が長く、現在「出航」に所属され
華々しい経歴を持ちながら
俳句初心者や俳句に縁の無いメンバーに対して
季語や言葉の説明を丁寧に行うことはもちろん
ひとりひとりにユーモアと温もりのあるコメントを返す
金子さんの誠実な性格によるものだろう。

コミュニティを訪れるファンは後を絶たない。

   
   春愁を転がしてゐる窓辺かな

   
   コンセントより春愁を外しけり

          

            
春窓



この度の震災で、直接の被害は受けなくとも、多くの人が
心にも傷を負ったのは確かであろう。
私も大きな不安の前では、俳句を詠む余裕は全くなく
ただただ茫然とする日々が続いた。

そんな時、すんなりと楽しむことが出来たのが、
唯一、金子さんの句だった。
日々を丁寧に暮らし生活者の視線で俳句を詠む。

すべてが毎日に対する「挨拶」だ。

上手い俳句を詠もうとか
皆をビックリさせようとか
難しい言葉を使ってみようとか
陥りがちなあざとさとはかけ離れた世界。

当たり前だが忘れていることを、金子さんは教えてくれた。

弱ったハートにひたひたと沁みる、究極の癒し系俳句である。

        サクラ
  
  


         朧夜の圧力鍋の微動かな
   
         花の座のまだ温かき玉子焼

         漆黒の羊羹に散るさくらかな

         靴紐をまだ結べぬ子水温む

         春泥を跳び越え一年生となる

         屋上に春の雲へと続く階


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1 Comments

金子 敦  

どうもありがとうございます!

栗山心様
拙句を紹介していただき、どうもありがとうございます!
「究極の癒し系俳句」とのお言葉、とても嬉しいです。
感激で胸がいっぱいです。心より厚くお礼申し上げます。
何回も繰り返し拝読して、嬉しさの余韻に浸っています♪
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

2011/04/20 (Wed) 18:03 | EDIT | REPLY |   

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