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風薫る五月、雨の中、多摩丘陵での吟行は、どんな句が詠まれたのでしょうか。

2011/ 05/ 19
                 
 五月吟行           
              
酒匂了太



5月7日、参加は先生を含め16名。
10時、小田急線、多摩センター駅集合。

ところが、この吟行のほとんどの準備を一人で
やってくださった、康太さんが風邪で欠席。
先行き、多いに心配された。

が、そこはさすがにチームワークの都市
吟行担当の光香さん、梢さん、皓さん、それに地元の
良さんが好リード、事なきを得る。

あいにくの雨の中、最初の吟行地は、
東京都埋蔵文化財センターである。

室内展示場には、縄文土器等が、所狭しと展示されている。
また、庭園「縄文の村」には復元され縄文時代の「竪穴式住居」が3棟。
ここで30分の句作時間。

次に地元の鎮守、白山神社に向かう。
社殿は、権現造りの堂々たる社である。

        IMG_9910t寺


次に、お隣の「グリーンライブセンター」という名の植物園。
サンルームを備え、庭には種々の花々が咲き乱れている。
神社と合わせて約40分。

最後に、「旧富沢家住宅」。
江戸時代からのこの地方の名主の邸宅である。

その昔、明治天皇も狩の途中の休憩所として立ち寄られたとか。
入母屋造りの立派な玄関と、畳敷きの部屋が幾つかあり
床の間には掛け軸、襖には七言絶句等が書かれている。
そして庭には大きな池。ここで約30分。

             水


終って昼食、1時半より、康太さんが予約してくださった
近くの「パルテノン多摩」の会議室で句会。
一人7句。司会は皓さん。

主宰の特選句は、

「友と行く一日卯の花腐しかな」 (砂金明)

「胸張って土偶の女新樹光」   (森有也)

「乳房欠く小さき埴輪や木下闇」 (酒匂了太)

「竪穴に火炎一点青葉雨」    (大木満里) 

「薬玉や簗も柱も黒びかり」   (城中良)

「水の面しわむ風くる大でまり」 (城中良)

「青鷺の屋根かすめゆく社かな」 (松井葉子))


等であった。

その他、多くの句が採られたが、どうしても今回は
雨にちなんだ句が多かった。

最後に主宰の句

「銅屋根の雨垂れ青き夏来る」


そう、もう夏である。

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