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10月の吟行は、思いがけずも、秋を満喫できた吟行地だったようです。

    清流と湧水の道<10月1日吟行記>

                  小林山荷葉


今日は朝から青空が広がり、陽射しは少し強そうだが
またとない吟行日和。

          青空


自称「雨女」の私としては、今日参加の善男善女に
深く感謝でございます。

矢川駅を出ると間もなくアパートがあり、前庭には曼珠沙華
芙蓉、萩、カンナ、朝顔、秋明菊、韮の花、榠櫨の実、
木槿等、秋が満載。三階のベランダには瓢箪が鈴生りに。
これは誰かが一句詠むに違いない。

朝顔どっさり


金木犀の香りがしてくる。

フェンスにからみついている風船蔓は茶色くなり、
つぶしてみると飛び出たのは黒い球形の種で、
ハート形の白斑が何とも可愛らしい。
少し頂いて来年の春に蒔いてみよう。        


           風船蔓



今日は動植物に詳しい良さん、夏斗さんがいるので
心強い。

少し先を急ぐと、本日のハイライト<矢川緑地>に到着。
川底の小石までくっきりと見える透明さで、翅黒蜻蛉が葉に
とまったり、鮠が群れをなして素早い動きを見せ、
実栗が長い緑の葉を気持ち良さそうに泳がせている。


    秋澄むや水草一直線となり     夏斗

    芒の穂わづかに開く水の上     有也


遊びに来ていた園児達は、蚯蚓を叩いたり、
木の実を拾ったり棒切れを振り回したりと賑やかだ。

流れに目をこらすと何と蛇が泳いでいるではないか。
蚯蚓のような色をして体長30センチ位。
話には聞くが見るのは初めて。

     半身を石垣にかけ秋の蛇     明


今日の拾い物は<四軒在家遺跡>に行く途中、
国立第六小学校の運動会に遭遇した事。

今はもう禁止にしている学校が多いと思っていた
騎馬戦の真っ盛りで、騎馬に乗って女生徒もまけてはいない。
激しく帽子を取りに行く。大将は金の帽子。
勝敗は紅白どちらにと気掛りだが次の目的地へ。

豊かな清水が湧き出る<ママ下湧水>(ママとは土地の言葉で崖線のこと)には、湧水の説明の小さい石碑がたっていて、
自然がくれた豊かな恵みを今に伝えている。

<矢川おんだし>は、湧水を集めて流れる矢川と
多摩川水系の府中用水が合流し混ざり合う所。
左の流れは濁って底も見えない。

この先の句会場<くにたち郷土文化館>までは、
大きなビニールハウスで朝顔を育てている所や
金色に穂のたれた田んぼや、奇妙なオブジェのある木工作家の
家等、今までとは趣の違った道だ。

   睨み合う殿様ばった飛びて負け     遊美

今日は季語だけで句帖3ページにもなったと言う人がいて
沢山の秋を肌で感じた半日となった。


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レオフェイ
Posted byレオフェイ

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