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遅くなりましたが、2011自選句です。

2012/ 03/ 18
                 
      2011年自選句



緑さす顔(かんばせ)われに笑みたまふ        中西夕紀
      
      
        主宰
      



冬空に魔除けの目籠立てにけり             秋澤 夏斗

      夏斗



黒揚羽駅へ下りの神楽坂                安藤 風林

      風林


老猫の吾さがしくる放哉忌               井上田鶴

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初潮にゆるぎなき影大鳥居               岩原真咲

     真咲


清流の二つに岐れ曼珠沙華               大木満里

      まり


目つむれば見ゆるものあり春の風            岡崎康太

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付かぬ事伺いますが烏瓜                川手人魚

      人魚


逃水や中上健次の齢過ぐ                栗山 心

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花野みち湖の光につきあたる             小林 山荷葉

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雲上の機は照らされて寒夕焼              坂本 遊美

      遊美


木の芽いま天へ天へと競いをり             酒匂 了太

      りょうた



立待やまた一人来る上甲板              澤田 たつや

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薄氷のうごきだしたるひかりかな            城中 良

      良


本来無一物空に朴白し                 杉本 奈津子 

      奈津子


春寒し被災の民の言清く                鈴木ちひろ
 
      ちひろ



走り根を階段にして風涼し               高木 光香

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夏蝶の昇りて峡の暮れにけり              高見  悠

       悠


金魚玉ひとりぐらしの真ん中に             田中 翔子

      ショう子


落蝉の夕べ網戸をたたきしか              玉水 牡丹

      ボタン


トンネルトンネルトンネル蜻蛉かな           永井 詩

      詩


友垣の道山茱萸の花の道                野川 美渦

      美渦


とんぼうに気を許す間のありにけり           平野  晧

      晧

 

少年は鉛筆の芯炎天下                  本多 燐         

       燐



雪折れの音一つして静まれり              益山 空

      空


百咲いて百の手のひら花辛夷              松井 葉子

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東京も海を持つ街浅き春                丸山春流

      春流


冬蝶とは日矢遡る蝶のこと               丸山 桃

        桃


早春や戸を開け放つ杣の家               三森 梢

         梢


胸張つて土偶の女新樹光                森 有也

     有也


丸火鉢土間に置かれて客迎ふ              盛田恵未

      慧未


乾きたる谺二月の射撃場                渡辺 茫子


       ぼうし
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